大阪市 西淀川区 姫嶋神社(ひめじまじんじゃ)

大阪の神社

北に神崎川、南には淀川が流れる西淀川区姫島に鎮座されます。明治5年、郷社に列せられる。 創建年代は不明ですが、境内には正保5年 (1648) からの石灯篭が10基あり、江戸時代以前から御祭神として阿迦留姫命を祀っていたことが考えられます。

『古事記』には、 阿迦留姫命が新羅の王子 (天之日矛) の妻となるが、 夫に耐えかね祖国に逃避行してきたとあります。
応神天皇の御代、新羅の国から筑紫 (九州地方) の比売島、さらに移って摂津の比売島 (姫島)に留まったと伝えられています。

阿迦留姫命は夫と別れ、海を渡り、 新たな地で再出発し、女性達に機織りや裁縫、焼き物や楽器などを教えたことから、多くの女性に親しまれ「決断と行動の神様」として信仰されてきました。
また、赤い
玉が美しい女性に姿を変えたことから、 美の神様ともいわれています。

姫嶋神社の基本情報

【神社名・別称】
姫嶋神社ひめじまじんじゃ ・ やりなおし神社

【御祭神】
[主神]
阿迦留姫命あかるひめのみこと

[相殿]
住吉大神すみよしのおおかみ 神功皇后じんぐうこうごう

【鎮座地】
〒555-0033
大阪府大阪市西淀川区姫島おおさかふ おおさかし にしよどがわく ひめしま4-14-2

【御神徳】
再起復活 女性の開運招福・心願成就 美人祈願

【祭り・行事一覧】

日時内容
1月1日歳旦祭
1月15日とんど焼き
2月3日節分祭
3月稲荷祭(玉榮稲荷/楠社)
​4月5日春祭り
6月30日​夏越しの祓
夏祭り、本宮の前日夏祭り(宵宮)
7月第4日曜日夏祭り(本宮)
記載されている予定は実際とは異なる場合があります。お出かけの際は当該施設までお確かめください。

路線経路と周辺マップ

画像出典:© OpenStreetMap contributors

姫嶋神社の入口

姫島本通沿いに入口があります。阪神本線姫島駅から徒歩7~8分程度です。

入口の様子

社号標

鳥居

きれいな朱色と上部の反りも美しい。

【由緒書き】

阿迦留姫命あかるひめのみことと住吉大神を祀る創建年代は不明、豊臣秀吉の時代に一時旧住吉神社と称したが明和三年に社名を元に戻す。ご祭神、阿迦留姫は『古事記』によると「赤い玉より生まれた美人で新羅の王子天之日矛と結婚、常に、美食を用意して仕えたが、高慢な夫の態度に耐えきれず、難波に逃げった」とある。また『摂津国風土記』逸文には「新羅の女神に夫のもとを逃れ筑紫の国の伊波比の比売ひめ島(大分県姫島に暫くいたがここは新羅から近いので、きっと夫が追いかけてくるにちがいないと摂津の国に移り住んだ。そして、といた島の名をとって比売島と名付けた」とある。姫島は難波八十島の一つで阿迦留姫命が留まった比売島が、この地にあたると伝えられてきた。
古老の話によるととヒメが訛ってヒ工(稗)島と呼ばれ、ヘジマと発音していたという。また、この地は木綿織がさかんで女性は三巾前掛をしてよく働いたという。この機織技術や前掛は阿迦留姫命が広めたと伝えられている。ただし、大阪で木綿の栽培が始まったのは戦国時代といわいれ、史実と異なるが、このような伝承が残っているのも阿迦留姫命をこの地の産土神として、人々が大切に祀ってきたからであろう。
境内には、姫島の地に関する万葉歌碑がある。
妹が名は千代に流れん姫島の小松が末に
苔むすまでに
妹この地で亡くなった乙女を作者が親しみをこめて表したもので、あなたの名はいつまでも世に語り伝えられるであろう
と詠んだ。

由緒書きより

手水舎

百度石

長続き石

昔の敷石が石壁として生まれ変わった事から名付けられた。長続きしますようにと撫でて下さい。

社務所(参集殿・授与所)】

オシャレな佇まい。

玉榮稲荷社 (健康稲荷)

宇迦之御魂神うかのみたまのかみ 保食神うけもちのかみ 稚産霊神わくむすぴのかみ ご利益は病気平癒・無病息災・延命長寿など 御祭神は玉榮稲荷社(通称 たまえさん) は、 伏見稲荷大社から勧請しています。 天正16年 (1588) に豊臣秀吉の母の大政所おおまんどころが病に倒れた時に、 伏見稲荷大社に命乞いの願文をもって母を病から救って欲しいとお願いしたところ、 病は完治し4年間生きながらえました。 それ以後、特に玉榮稲荷社では病気平癒・無病息災・延命長寿の神様として信仰を集めてきました。 また、願いが成就した秀吉公にあやかり千成瓢箪(ひょうたん) を縁起物とし、6つ揃った「六瓢箪」 は、無病 (六瓢) 息災で縁起がいいとされています。 たまえさんが、御祭神に同じ性格の神様を3柱もお祀りしているということは、村に医者がいなかった時代、 それだけ人々の健康への願いが切実なものであったのでしょう。

鳥居

狛狐

お社

狐の彫刻。

特に病気平癒の信仰を集め、お婆ちゃんが毎日お参りしたところ孫の白血病が治ったという話もあるとの事です。

瓦には「玉」の文字。

はじまりの碑

左側に神武天皇遥拝所があります。

決断することで新たな出発が順風満帆に進むよう祈願する場所です。

はじまりの碑の祈願方法は、まずご本殿で阿迦留姫命にご参拝します。次に帆立絵馬に目標や願い事を書きます(授与所で800円をお納めの上、帆立絵馬と断ち玉をお受けとる)。
断ち玉に目標や願い事を叶える為に断ち切らなければいけないことを念じます。
念じた断ち玉が、穴を通り抜けるまで投げ続けます。
断ち玉は置いたままにして帆立絵馬を碑にかけます。

元楯社

土地をお守り下さる鎮守の神様をおまつりしています。

狛犬 阿形と吽形

お社

感謝のおもい塚

おもい塚は、今は使われなくなった古い狛犬です。物の整理はできたが、気持ちの整理ができない方は、手放した物への感謝の気持ちを込めてお詣り下さい。

金刀比羅宮

渡航安全・商売繁盛・厄除招福・技芸上達などの幅広い信仰をもっています。

狛犬 阿形と吽形

お社

記念植樹と元楯大神社趾

元楯大神社趾と刻まれています。詳細は不明。

楠社(結び稲荷)

御祭神は奈賀止麿命 (ナガトマロノミコト)
ご利益 良縁成就 実結び 縁結び など
例祭日 6月15日

楠社の後ろにある御神木の大楠に住んでいた白蛇の神さま。奈賀止暦命をお祀りしています。
その御神木も昭和20年6月15日の大阪大空襲により焼けてしまいましたが、当時の方々が御神木の周りに三本の楠を後継樹として植えて下さいました。 そのお陰で根と根が結ばれ、倒れずに今では4本とも御神木としてお祀りをしています。
また、戦後に御神木の支えとなったこの3本の楠は「結びの木」といい、 様々なご縁を結んで下さいます。
しかし、 何もせずに良いご縁はございません。 いろんな人に会ったり、自分を磨いたりと努力した事が実を結びますように」 そして 「良きご縁がありますように」 と白蛇の神さまにお詣りください。

狛犬 阿形と吽形

お社

狛狐

御神木の大楠に生息していた白蛇の神様(奈賀止麿命)をおまつりしています。

大阪大空襲により社殿・宝物・地車10基以上を焼失、戦後は 阿迦留姫命同様なにも無い状態からの出となり 「やりなおし神社」 ともいわれるようになります。
蛇神が祀られている楠社には、戦火の傷跡がいまだに残る樹齢900年といわれていた御神木の大楠があり、再生の象徴でもある蛇の信仰も合わさり 「再出発の木」となっています。

姫島神社 万葉歌碑


姫嶋神社境内にある万葉歌碑です。

「妹(いも)な名は 千代に流れん 姫島の 小松がうれに 苔むすまでに」

この歌は河辺宮人かわべのみやひとにより歌われたもので、万葉集の巻二に収録されています。

姫嶋神社 社殿

社殿

狛犬 阿形と吽形

拝殿

姫嶋神社(やりなおし神社)は、事を始めるのに良いといわれており、夢や目標を決めるのも良いとされています。
阿迦留姫命は、夫の傲慢な態度に耐えかね、日本に帰る決断をします。 そして舟に乗り帆を立て風を受ける事で、この姫島の地まで辿り着いて、女性たちに様々な技術を伝え、再出発されました。

献風台

献風台の説明

献風台とは?
風は姫嶋神社において大切な存在であり、また古来から日本では「風が想いを運ぶ」と信じられてきました。風を実際に見ることは出来ませんが、 風車は風を受けて動きます。
自ら起こした風をお供えすることで、 お詣りされた方々が御祭神と同じように良き風のご縁がありますようにという想いが込められております。


風の供え方
(1) 台の上に良い風を入れたいものを置きます
※なければ(2)から始めて下さい
(2) 二礼二拍手一礼の作法にて御拝礼ください
(3) 扇子で風車をあおいで動かします
※ 扇子は元の位置にお戻し下さい

献風台案内より

献風台の動画9秒

絵馬掛け。

奉納された酒樽。

【本殿】

拝殿の横にセミの脱け殻。

姫嶋神社地車庫

本殿の左側にはだんじり庫があります。

この日は夏祭りの二日前だったので、お神輿の準備をされていました。作業されている方からゆっくり見ていっていいとの事で、しばらく拝見させていただきました。

帰り際にうちわをいただきました。ありがとうございました。

御朱印

おみくじ

御朱印

Googleマップ 姫嶋神社

姫島神社 · 〒555-0033 大阪府大阪市西淀川区姫島4丁目14−2
建造物

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