賀茂別雷神社(上賀茂神社)の本殿から南東の方向に外れて渉渓園の端から歩いて3~5分程度で二葉姫稲荷神社に到着します。祭神は倉稲御魂神(うかのみたまのかみ)です。上賀茂神社の第一摂社、片山御子社(片岡社)の神宮寺の鎮守社でしたが、神仏分離により神宮寺は移転し鎮守社だけが残りました。上賀茂神社の東に座す「神山・こうやま」の南西裾に位置します。
もともとあった池を埋めた後、龍神が現れたため、鎮めるために祀ったのが末社の八島龍神になります。そのほかの末社は金毘羅宮、天之斑駒社、御影龍神、光善稲荷社が祀られています。
路線経路と周辺マップ
二葉姫稲荷神社の入口
賀茂別雷神社(上賀茂神社)の本殿から南東の方向に外れて渉渓園の端に出ると、鳥居が見えます。
そこから石階段を上がります。
朱色の鳥居が下から等間隔で並んでいます。
【社号標】
しばらく登ると上の鳥居の先に社を覆屋の建屋が見えてきます。
二葉姫稲荷社の末社
八嶋龍神社
お社がずらりと横一線に並び、各社ごとに覆屋があります。上賀茂神社側から上って最初にあるのが、こちらの八嶋龍神社です。御祭神は八島龍神。
神宮寺の移転後に池が埋められたとき、池の龍神が村民の夢に出たので、 龍神を祀ったといわれます。
拝殿の様子。
【八嶋龍神 祭神由緒】
祭神由緒 抑々も此の八嶋龍神古来鎮座あられ、此の地より南に約百五十メートル下の畑地に神宮寺と当り補する社寺の庭園に千五百坪の池ありし中央の鳴を天と名付益に 八嶋龍神鎮座なされしなり 右寺地元賀茂別雷神社の境内地なりしが 明治維新に依り廃寺となり寺趾は民家に収め下せら八故に龍神鎮座の霊地も耕地と化し来しが今回信者相寄り茲に昭和の維新を基として霊神の鎮ります地を神宮寺境内なりし此神宮寺山の霊地に御鎮座せし由縁なり 御神厳は其辨天嶋にありし主岩石なりて茲に後古に傳なるなり 昭和参拾壱年貳月八日
由緒書きより
御影龍神社
御祭神は御影龍神です。
天之斑駒神社
御祭神は天之斑駒です。天斑駒(天斑馬)は「古事記」の天岩戸や日本書紀に登場する天上に存在したとされる馬とのことです。
横から撮影。彫刻が凄い。
金毘羅宮
御祭神は金毘羅大神です。
二葉姫稲荷社
二葉姫稲荷神社は上賀茂神社境内のすぐ近くにある為、摂社、末社と思われがちですが上賀茂神社の摂社や末社ではありません。上賀茂神社の摂社 片山御子社(片岡社)の神宮寺(神社付属の寺院)の鎮守社でした。神宮寺が移転した後、 鎮守社だけが残りました。
片山御子神社は玉依比売命を祀り、上賀茂神社の第一摂社として縁結びの神として厚く崇められている神社です。
また神宮寺は現在の上賀茂神社にある渉渓園周辺にあったと云われています。
明治初期の神仏分離令の流れで廃れた後、二葉姫稲荷社だけ残される形となりました。
【拝殿】
二葉姫稲荷社の前から撮影。二葉姫稲荷社から、金毘羅社、天之斑駒社といった末社が並んでいます。
拝殿前には大きな提灯。
高台なので眼下に上賀茂の地域が広がります。東への参道もあり、光善稲荷大明神が祀られているそうです(こちらには行かなかったため写真は撮れずです)。
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