由緒書によれば創祀年代不詳ですが、創立は弘仁三年(811年)と伝えられ、日吉神社境外百八社の一社として往古より鎮座します。
現在は磯成大神をお祀りしていますが、もとは、日吉社家の祖霊を祀る神社で、祝部西麻呂の霊がお祀りされていました。社家が坂本に移住した後、氏神として崇敬を集めるようになりました。
また、この社の周辺は富ヶ崎と呼ばれ、中世には馬借・車借が集住する地でもありました(室町時代、交通事情は整い、荷物を運ぶ仕事を行う人が増えていきました。その荷物を運ぶ職業の事を室町時代では馬借、車借といいました)。近隣には大宮川が流れており、そのすぐ近くの浜辺に新唐崎公園があります。こちらには唐崎の松の種子から芽吹いたという松が枝をのばしています。この松は、磯成神社御旅所の霊松として崇敬されていたといわれています。
路線経路と周辺マップ
磯成神社 入口
【磯成神社 由緒書き】
磯成神社
平成七年三月 下阪本学区まちづくり推進協議会
祭神 祝部西麿
創立は弘仁二年(八一一)と伝えられ、日吉大社社外百八社の一社。
もとは日吉社家の祖霊を祀る神社であったが、社家か阪本に移住した後は地元の氏神として崇敬を集めている。
この社の周辺は富ヶ崎と呼ばれ、中世には、馬借、車借が集住する地でもあった。
本殿の建築は、一間社流造。
【鳥居】
【境内の様子】
【神輿庫】
磯成神社 社殿
本殿は、一間社流造。
神額に磯成大明神とあります。
磯成神社 末社
磯成大明神の左側に末社。詳細は不明です。
そのまた隣にもお社があります。こちらも詳細は不明です。
そのまた隣にも。詳細はすべて不明ですが滋賀県神社庁ホームページによると境内社に愛宕神社、幸神神社と記載があります。
磯成神社 御神木(ムクロジ)
ムクロジの前にはお社があります。樹齢推定200年 幹周り2.4m 高さ15.6m
この木は、昭和59年5月1日に大津市の保護樹木に指定されました。
無患子(ムクロジ)はシマムクロジ、ムニンムクロジともよばれます。丸い果実は石鹸の代わりになり、soapberryとも呼ばれるそうです。また種子は羽根つきの羽根の玉に使われるそうです。
磯成神社 周辺の様子(磯成川)
磯成神社のすぐ横に小川が流れており「磯成川橋」がかかっています。
磯成川橋から下流へ向け撮影。この先で琵琶湖に注ぐ。
こちらは上流へ向け撮影。水量は少ない。
少し上流へ向け歩くと民家の間を細長く流れており、河川というより用水路のようです。
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