桜井市 三輪 三輪明神 大神神社(おおみわじんじゃ) ②

奈良の神社

大神神社の基本情報

【名称・別称】
大神神社おおみわじんじゃ
総本社そうほんじゃ
三輪明神みわみょうじん

【式内社】
大和國城上郡 大神大物主神社 名神大 月次相嘗新嘗
令制国
大和國一之宮やまとのくにいちのみや
[社格]
旧官幣大社きゅうかんぺいたいしゃ

【鎮座地】
〒633-0001
奈良県桜井市三輪ならけんさくらいしみわ1422

【御祭神】
[主神]
大物主大神おおものぬしのおおかみ
[配祀]
大己貴神おおなむちのかみ
少彦名神すくなひこなのかみ

周辺マップと路線経路

画像出典:© OpenStreetMap contributors

久すり道(くすりみち)

狭井神社への参道で薬業関係者奉納の薬木・薬草が植えられている。

【くすり道の入口】

【くすり道の薬木・薬草】

ムクゲ
【用部と用途】 (アオイ科)
蕾=木槿花(モクキンカ) ー 粘滑止潟
樹皮=木槿皮(モクキンピ) ー 抗真菌薬

ボケ
(バラ科)
【用部】果実=木瓜(モッカ)
【用途】鎮咳 鎮痙 利尿
【漢方】鶏鳴散加茯苓

メグスリノキ
(カエデ科)
【用部と用途】
民間で樹皮、小枝、葉を洗眼や肝臓疾患に用いる。

クサボケ
(バラ科)
【用部】果実=和木瓜(ワモッカ)
【用途】鎮咳 利尿 整腸 強壮
【漢方】鶏鳴散加茯苓

クチナシ
(アカネ科)
【用部】果実=山梔子(サンシシ)
【用途】鎮静 消炎 止血 着色料
【漢方】黄連解毒湯 梔子厚朴湯

スイカズラ
(スイカズラ科)
【用部と用途】
葉=忍冬(ニンドウ) ー 消炎 収れん
蕾=金銀花(キンギンカ) ー 利尿 解毒 殺菌

トウネズミモチ
(モクセイ科)
【用部】果実=女貞子(ニョテイシ)
【用途】強壮

カタクリ
(ユリ科)
【用部】地下茎
【用途】民間で滋養強壮 緩和 片栗粉の原料

サンシュユ
(ミズキ科)
【用部】果肉=山茱萸(サンシュユ)
【用途】強壮 止血 収れん
【漢方】八味地黄丸

エンジュ
(マメ科)
【用部】蕾=槐花(カイカ)
【用途】消炎 止血 収れん

ムラサキ
(ムラサキ科)
【用部】根=紫根(シコン)
【用途】消炎 解熱 肉芽形成促進
【漢方】紫雲膏

ホオノキ
(モクレン科)
【用部】樹皮=厚朴(コウボク)
【用途】健胃 鎮静 鎮痛
【漢方】半夏厚朴湯

トチュウ
(トチュウ科)
【用部】樹皮=杜仲(トチュウ)
【用途】強壮 利尿 鎮痛

テンナンショウの仲間
(サトイモ科)
【用部】塊茎=生南星
【用途】鎮咳 去痰 消炎
【漢方】清湿化痰湯

アミガサユリ
(ユリ科)
【用部】鱗茎=貝母(バイモ)
【用途】鎮咳 去痰 排膿 催乳
【漢方】貝母湯 清肺湯

トチバニンジン
(ウコギ科)
【用部】根茎=竹節人参
【用途】去痰 解熱 健胃

メギ
(メギ科)
【用部】木部=小蘗(ショウバク)
【用途】消炎 健胃 急性結膜炎

カリン
(バラ科)
【用部】果実=木瓜(モッカ)
【用途】鎮咳 利尿 収れん 強壮
【漢方】鶏鳴散加茯苓

摂社 活日神社(いくひじんじゃ)

大神神社摂社 活日いくひ神社
御祭神 高橋活日命たかはしのいくひのみこと
御例祭 四月四日
(御由緒)
御神祭の高橋活日命は崇神天皇に命じられ、大物主大神に供える神酒を醸した掌酒さかびとで、杜氏とうじの祖神として酒造関係者から篤く信仰されています。
一夜にして美味しい酒を造ったことから、古くは「一夜酒社ひとよざけのやしろ」とも呼ばれていました。
酒まつり等で舞われる神楽「うま酒みわの舞」は活日命が詠んだ歌で作曲昨舞されたものです。

活日神社 立札より

大神神社摂社 磐座神社(いわくらじんじゃ)

大神神社摂社 磐座いわくら神社
御祭神 少彦名神すくなひこなのかみ
御例祭 十月十一日
(御由緒)
御祭神の少彦名神は大物主大神と共に国土を開拓し、人間生活の基礎を築かれると共に、医薬治病の方法を定められた薬の神様として信仰されています。
三輪山の麓には辺津磐座へついわくらと呼ばれる、神様が鎮まる岩が点在し、この神社もその一つです。
社殿がなく、磐座を神座とする形が原始の神道の姿を伝えています。

磐座神社 立札より

【参道】

【鳥居】

大神神社末社 市杵島姫神社(いちきしまひめじんじゃ)

大神神社末社 市杵島姫神社
御祭神 市杵島姫命いちきしまひめのみこと
御例祭十一月十日
(御由緒)
御祭神は素盞雄大神すさのおのおおかみ(祇園さんとも呼ばれる)の御子神で水の守護神とされ、安芸の宮島の御祭神として広く知られています。また弁財天(弁天さん)と称され七福神の中で福徳財宝・芸能を司る神様としても親しまれています。この神社は桜井市茅原鎮座の末社、厳島社から勧請された神社です

市杵島姫神社 立札より

【上皇后陛下御歌 歌碑】

上皇后陛下御歌
三輪の里 狭井のわたりに 今日もかも 花鎮めすと 祭りてあらむ
この御歌は、上皇后陛下が昭和五十年の「歌会始」においてお詠みになられたものであります。
上皇上皇后両陛下におかせられては、去る昭和四十五年三月十五日大神神社にご親拝になり、鎮花祭について殊の外深いご関心をお寄せになりました。
歌碑は去る昭和六十二年三月の三卯大祭に当り、之を記念してこのゆかりの所に建立されたものであります。

大神神社

【手水舎】

【三島由紀夫 「清明」記念碑】


三輪山信仰と大神神社の神事とを、本格的に、作品の主題との深い関わりにおいて書いてあるのは、三島由紀夫の『豊饒の海』第二巻「奔馬」(昭和四十四年二月)である。
三島氏は、古神道研究のため、昭和四十一年六月率川神社の三枝祭に参列。ついで親友のコロンビヤ大学教授ドナルド・キーン氏と八月二十二日再度来社、社務所に三泊参籠した。二十三日、三輪山の裾山の辺の道を散策。二十四日、念願の三輪山頂上へ登拝。この日、お山を下りた後、拝殿で神職の雅楽講習終了奉告祭に参列。感銘を受けた氏は、直ちに色紙に「清明」「雲靉靆」と認めた。後日、感懐が寄せられた。大神神社の神域は、ただ清明の一語に尽き、神のおん懐ろに抱かれて過ごした日夜は終生忘れえぬ思ひ出であります。又、お山へ登るお許しも得まして、頂上の太古からの磐座をおろがみ、そのすぐ上は青空でありますから、神の御座の裳裾に触れるやうな感がありました。東京の日常はあまりに神から遠い生活でありますから、日本の最も古い神のおそばへ近寄ることは、一種の畏れなしには出来ぬと思ってをりましたが、畏れと共に、すがすがしい浄化を与へられましたことは、洵はかり知れぬ神のお恵みであったと思います。
山の辺の道、杉の舞、雅楽もそれぞれ忘れがたく、又、御神職が、日夜、清らかに真摯に神に仕へておいでになる御生活を目のあたりにしまして、感銘洵に深きものがございました。
ここに、三島由紀夫と三輪の大神様との御神縁を鑑み、作家三島由紀夫揮毫の「清明」記念碑を篤信家によって奉納建立する。

平成十六年八月吉日 大神神社社務所

【奉納スロープ道】

車椅子でも狭井神社へ

狭井坐大神荒魂神社 (狭井神社)

【神体山の入山口】

【「神体山」登拝者へのお願い】

「神体山」登拝者へのお願い
この三輪山は、大神神社の御祭神・大物主大神さまの御神霊がお鎮まりになる神体山です。千古斧を入れない神奈備山は、神聖な山、信仰の山として迎望されております。
神さまは「清浄を欲す」とおわれますように、常に不浄を忌み嫌います。
因って登拝はお互いにお山を汚さないよう穢さないようご協力をお願いします。
若し登拝中にゴミが生じた場合 また見つけた場合には速やかに持ち帰るようお願いします。
併せて次の事項を厳守願います。
登拝申込み要領
1登拝は社務所で住所・氏名・電話番号をお由し出下さい
2入山初穂料 一人・参百円お納め下さい
3入山受付時間 午前九時より正午まで
4下山終了時間 午後四蒔までに登拝口にお戻り下さい
5下山時は社務所へ声を掛け襷をお返し下さい
注意、山内には御手洗いはありません
厳守事項
一、申込み時「三輪山参拝証」の襷を受けとり肩に掛けて登拝して下さい
一、山内は火気厳禁(タバコの火を始めすべての火の使用を厳禁します)
一、山内は・撮影禁止(カメラ等の特ち込み 撮影は出釆ませ)
一、山内の磐座等にお洪えした物は必すお持ち帰ク下之い
一、山内でお弁薮などの飲食ばご遠慮願います
一、山内で、草木、キノコ、烏獣、土石難を採取することは出来ません
注意、左の期日は登拝が出来ません
 ・正月三日間 (一月一・二・三日)
 ・大祭等祭典日 (二月十七日、四月九日、四月十八日、十月二十四日、十一月二十三日)
 ・天候等諸事情により登拝を中止する場合があります。

三輪明神 大神神社

【狭井神社 社殿】

狭井坐大神荒魂さいにますおおみわあらみたま神社 (狭井神社)
主祭神
大神荒魂神
配祠神
大物主神
姫蹈鞴五十鈴姫ひめたたらいすずひめ
勢夜多々良姫せやたたらひめ
事代主神
当神社は、第十一代垂仁すいにん天皇の御世みせ(約二千年前)に創祠せられ、ご本社大神神社で大物主神の「和魂にぎみたま」をお祀りしているのに対して、「荒魂あらみたま」をお祀りしています。
「荒魂」とは進取的で活動的なおはたらきの神霊で、災時などに顕著なおはたらきをされます。特に心身に関係する篤い祈りに霊験あらたかな御神威をくだされ、多くの人々から病気平癒の神様として崇められています。
今「くすり祭り」と知られる鎮花祭は、西暦八三三年成立の「令義解りょうのぎげ」に「春花飛散する時に在りて、疫神分散して瘟を行ふ。その鎮遏ちんあつの為必ず此の祭りあり。故に鎮花はなしずめといふ也。」と記され、万民の無病息災を祈る重要な国家の祭として定められていす。予って、別名、華鎮社はなしずめのやしろ・しずめの宮と称されています。
又、御社名の「狭井」とは神聖な井戸・泉・水源を意味し、そこに湧き出る霊泉は太古より「くすり水」として信仰の対象になっています。
御例祭 四月十日
鎮花祭 四月十八日

狭井神社 立札より

【鎮魂詞】

狭井さゐ神社 鎮魂詞いのりことば
狭井大神さゐのおほかみ 荒魂あらみたま
守給まもりたま導給みちびきたま
狭井の神様には ご祈念のあと
いのりの詞を 三回お唱え下さい

鎮魂詞

【狭井神社の霊泉】

社殿の左を進むとある。

狭井神社の霊泉
この霊泉は神体山・三輪山から滾々こんこんと湧き出た御霊水で清澄且つ一種の風味を称え遠近より拝受に来る者四時絶える事がありません。
酒造家は醸酒製薬業者は製剤に、更には書画に精進される方はその用水にいずれも広大な霊徳をしょうして当狭井神社の御神威とともに天下に伝承せられています。

狭井神社の霊泉

【清浄の音】

耳をすますと澄んだ水の音が聞こえる。

清浄しょうじょう
この澄みきった水音は、水琴窟の響きであります。水は穢を祓うと言います。「ご参拝の皆さん方に、清らかな心で、毎日健康で暮らして頂きたい」と富山県小矢部市にお住まいの篤信家からの奉納頂きました。
どうぞ、耳を澄まして、清浄の音で心身を癒しお清め頂けたら幸いです。
平成20年1月吉日
三輪明神 大神神社

清浄の音 案内

Googleマップ大神神社

大神神社 0744-42-6633
大神神社(三輪明神) · 〒633-0001 奈良県桜井市三輪1422
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