丹生都比売神社は高野山麓の標高450メートルに広がる天野盆地に鎮座します。歴史的に高野山と深い関わりがあり、平成16年に”高野山参詣道”と共に世界遺産に登録されました。また、作家・白洲正子が名著『かくれ里』の中で天上の「高天原」にもたとえ、いにしえには「天野原」ともよばれた、天野の里に創建されたのは、1700年以上昔のことです。
【神社名】
丹生都比売神社
【鎮座地】
〒649-7141
和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野230
【御祭神】
丹生都比賣大神・高野御子大神
大食都比賣大神・市杵島比賣大神
【式内社】
紀伊國伊都郡 丹生都比女神社 名神大 月次新嘗
【令制国】
紀伊國 一之宮
【社格】
旧官幣大社
【祭り・行事一覧】
日時 | 内容 |
1月1日 | 歳旦祭 |
1月3日 | 元始祭 |
1月第3日曜日 | 厄除祭・御田祭 |
2月17日 | 祈年祭 |
4月第2日曜日 | 花盛祭/渡御の儀 |
6月30日 | 夏越の大祓式 |
7月18日 | 神還祭 |
10月16日 | 例祭 |
11月23日 | 新嘗祭 |
12月31日 | 年越の大祓式 |
路線経路と周辺マップ

丹生都比売神社の入口
第一駐車場から外鳥居。


【丹生都比売神社 案内板】

【外鳥居】

輪橋(りんきょう)
神様が渡られるための神橋で、 反り橋の形状になっています。豊臣家の淀殿が寄進したと伝わります。




鏡池(かがみいけ)
人魚の肉を食べ不老不死になったとされる八百比丘尼が、この池の小島に宝鏡を納めたという伝承があります。
紀伊続風土記には、江戸初期の寛永四年に、池より八百比丘尼の宝鏡が見つかったとの記述がみえます。

禊橋と中鳥居(なかとりい)
境内を流れる禊川に架かる禊橋には、その擬宝珠へ祓い幣と辰砂が納められています。
その力によって、渡る参拝者の心身を祓い清めます。
中鳥居は、大正6年に焼失したものが、平成22年10月16日に再建されました。神仏習合の神社の鳥居形式 「両部鳥居」で軒高7メートルを超える朱塗りの鳥居です。

【手水舎】

【手水鉢】
この手水は山の湧水とのことです。

【社務所】


楼門(ろうもん)
1499年(室町時代)の建立入母屋造桧皮葺室町中期の三間一戸の代表的な楼門形式
(国指定重要文化財)


【御祭神 案内板】

第一殿 丹生都比売大神
あらゆる災いを退け成功と繁栄をもたらす丹の女神水と農耕機織り不老長生に関わる神でもあるまた神功皇后北条政子、淀殿ら歴史に名を刻む女性より崇敬されたことから女性の守り神とされる第二殿 高野御子大神
丹生都比売大神の御子神 白と黒の御神犬を伴って弘法大師を高野山へ導くそのことから幸福良縁へ導くみちひらきの神とされる第三殿 大食都比売大神
五穀と食物を司る女神 丹生都比売大神の託宣により越前国気比神宮より勧請される第四殿 市杵島比売大神
航海と財運芸能の女神であり弁財天とも呼ばれる同じく託宣により、安芸国厳島神社より勧請される若宮 行勝上人
平安末期から鎌倉初期の高野山の僧第三殿第四殿の造営をはじめ、当社の発展に尽力した功績を称え祀られる
【旧官幣大社 延喜式内社 案内板】

旧官幣大社 延喜式内社(名神大社)
紀伊国一之宫 丹生都比売神社
(別名 天野大社)
この天野の地への鎮座は千七百年以上の昔に遡る。
主祭神の丹生都比売大神は天照大御神の御妹神にあたり、高天原で神衣を織る稚日女尊と同神とされる。古来魔除けとされる丹(辰砂より生まれる赤い顔料)を司り、あらゆる厄を祓う女神として朝廷からも篤く崇敬された。
応神天皇からは社殿と共に高野山を含む紀伊山地北西部の一帯を寄進されたと伝わる。
弘法大師のもとへ御子神の高野御子大神と白黒の御神犬を遣わし神領地の高野山を授けたことから高野山の総鎮守、真言密教の守護神となった。
このことが神仏の融和する日本の祈りのかたちの源泉になったとされる。
また、元寇に際しては蒙古襲来を託宣し日本の神々の先陣となり神威を顕して蒙古の大軍を退けたことが朝廷と幕府の文書に記されている。
その功により、当社は紀伊国一之宮となった。
当社は、全国に百八十余社ある丹生都比売大神を祀る神社の総本社である。
一間社春日造では日本最大の規模を誇る本殿とその前に聳える楼門は共に室町期の造営で国重要文化財に指定されている。
境内全体も国史跡ならびに世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録され、社宝として国宝銀銅蛭巻大刀拵をはじめ多くの貴重な文化財を所蔵している。
【狛犬】


【拝殿】

【楼門前の動画18秒】
本殿
本殿4棟は「丹生都比売神社本殿」として国の重要文化財に指定され、宮殿4基は重要文化財の附(つけたり)指定となっています。

御祭神と御神徳
第一殿 丹生都比売大神
全ての災いを退け、勝利と成功をもたらす女神。農業と機織、不老長生、また女性の守り神でもあります。第一殿(重要文化財) 江戸時代 の正徳五年(1715)再建。
第二殿 高野御子大神
丹生都比売大神の御子神。御神犬を遣わして弘法大師を高野山へ導きました。幸福、成功への導きの神です。室町時代の文明年間(1469年~1486年)再建。
第三殿 大食都比売大神
五穀とあらゆる食物を司る女神。気比神宮より勧請されました。第三殿(重要文化財) 明治34年(1901)再建。
第四殿 市杵島比売大神
航海と財運、芸能を司る女神。厳島神社より勧請されました。第四殿(重要文化財) 室町時代の文明元年(1469年)再建。
若宮 行勝上人
第三殿、第四殿の創建に尽力した鎌倉
期の高野山の僧を祀ります。
【神饌所】


境内社 佐波神社(さわじんじゃ)
明治時代に上天野地区の諸社を合
わせ、お祀りされました。
【鳥居】

【狛犬】



【お社】

みちびき犬みくじ
弘法大師を高野山へ導いたと伝わる白と黒の御神犬をかたどったおみくじ。

Googleマップ 丹生都比売神社



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