貴船神社の結社は、本宮と奥宮の中間にあることから中宮とも呼ばれる。
御祭神は、縁結びの神として信仰される磐長姫命。
伝説によると、天照大神の孫にあたる瓊瓊杵尊と、磐長姫命の妹・木花開耶姫が結婚する際、父の大山祇命は姉の磐長姫命も差し出したが、瓊瓊杵尊は木花開耶姫だけを受け入れた。
それを恥じた磐長姫命は、「縁結びの神」として良縁を授けるために、貴船の地に鎮まったとのこと。
周辺マップと路線経路

入口(参道、鳥居)
【由緒案内】

【社号標】

【参道】

【鳥居】

本殿(拝殿)


境内の様子
【桂 (御神木)】


桂(御神木)
桂(御神木)立札より
この桂は、樹齢およそ四百年。
神道では、体内の気が衰えることを「気枯れ」といい、古来当社は参拝する人は皆御神気に触れ、気力の再生・充実する事から、運気発祥(開運)の信仰が篤い。
いくつもの枝が天に向かって伸び、上の方で八方に広がる。
これは御神気が龍の如く大地から勢いよく立ち昇る姿に似て、当社の御神徳を象徴し、まさに御神木と仰がれる由縁である。本社と奥宮にも大きな桂がある。
【句碑】
昭和十年六月二十九日の大水害で破損し、上部は流失したとのこと。


貴船より 奥に人住む 葛の花 いはほ
立札より
松尾巌・ホトトギス同人。京都帝国大学教授、医学者。
句碑はもと、本宮石段昇り口にあったが昭和十年六月二十九日の大水害で破損、上部は流失した。


【和泉式部歌碑】


和泉式部歌碑
貴船神社は、古来、恋を祈る社でもありました。
平安時代の有名な女流歌人・和泉式部は、夫との仲がうまくいかなくなって当社にお参りし、貴船川に飛ぶ蛍を見て、切ない心情を歌に託して祈願しました。すると、社殿の中から慰めの返歌が聞こえてきて、ほどなく願いが叶えられ、夫婦中がもとのように円満になったということです。『後拾遺和歌集』には次のように記されています。
男に忘れられて待ちけるころ貴布祢に参りてみたらし川に蛍の飛び侍りけるを見てよめるものおもへば沢の蛍もわが身より
あくがれいづる魂かとぞみる
(※あれこれと思い悩んでここまで来ますと、蛍が貴船川一面に飛んでいます。そのはかない光は、まるで自分の魂が体からぬけ出て飛んでいるようでございます。)
御返し
おく山にたぎりて落つる滝つ瀬の
玉ちるばかりものな思ひそ(※しぶきをあげて飛び散る奥山の滝の水玉のように〈魂がぬけ出て飛び散り消えていく=死ぬかと思うほど〉そんなに深く考えなさるなよ。)和泉式部歌碑より
この歌は貴布祢の明神の御返しなり、男の声にて和泉式部が耳に聞こえけるとなむいひ伝へたる。
【天乃磐船】

天乃磐船
天乃磐船立札より
この船形の自然石は貴船の山奥より出土
し、平成八年三月、市内の造園業・久保篤三氏により奉納された。
重さは六トン。船に古くは唯一の交通期間であり人と人、文化と文化の交流(結ぶ)ということから縁結びの信仰と関わりがある。また、奥宮の「船形石」伝説に見られるように神様の乗り物として神聖視され、当社と船との関わりは深い。
縁結びの神で知られる結社の御祭神、磐長姫命の御料としてここに納めた。


【おみくじ掛け】


Googleマップ貴船神社 結社(中宮)
貴船神社 結社(中宮) 075-741-2016貴船神社 奥宮へ
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